税理士のスポット相談・単発相談の料金相場|顧問契約なしで依頼できる範囲
税理士へ顧問契約を結ばずに相談・依頼する方法には、いくつかの種類があります。個人の確定申告だけを単発で依頼する方法については「確定申告だけを単発で税理士に依頼する『スポット依頼』とは」で解説していますので、本記事では、それ以外の場面、具体的には法人決算のみのスポット依頼、期中の単発税務相談、現在の顧問税理士とは別に相談するセカンドオピニオン相談を対象に、料金の目安を整理します。
この記事では、スポット相談・単発相談の内容、確定申告のスポット依頼との違い、相談形態別の料金の目安、顧問契約との違い、依頼前に確認しておきたい事項を解説します。
※税理士報酬は、2002年4月1日施行の改正税理士法により従来の報酬規定が廃止され、現在は事務所ごとの自由料金となっています。以下は一定の条件を前提とした参考レンジであり、相談内容・時間・事務所などにより異なります。正式な金額は個別の見積りが必要です。最終更新:2026年8月。
スポット相談・単発相談とは|確定申告のスポット依頼との違い
スポット相談・単発相談とは、月額顧問料が発生する継続的な契約を結ばず、相談1回ごと、または時間単位で料金を支払って税理士に相談・依頼する方法です。顧問契約のように毎月の記帳確認や定期面談を前提としないため、必要なときだけ利用できる点が特徴です。
「スポット」という言葉が指す範囲は事務所によって異なり、大きく分けると次のような形態があります。
- 確定申告のみのスポット依頼:個人事業主・フリーランスの所得税確定申告について、申告書の作成・提出代理を単発で依頼する方法。詳しくは「確定申告だけを単発で税理士に依頼する『スポット依頼』とは」をご覧ください
- 法人決算のみのスポット依頼:顧問契約を結ばず、決算・法人税等の申告書作成のみを単発で依頼する方法
- 期中の単発税務相談:申告をともなわず、資金繰りや取引の税務上の扱いなど、特定の疑問点だけを相談する方法
- セカンドオピニオン相談:既に顧問税理士がいる場合に、別の税理士へ意見を求める相談
本記事では、このうち確定申告のスポット依頼を除いた3つの形態を中心に、料金の目安を解説します。
相談形態別・料金の目安
※以下は、外部の税理士事務所を横断した市場調査の平均値ではなく、タノモルが整理した参考レンジである点にご留意ください。公開されている料金には税込表示・税抜表示が混在しているため、幅を持たせて示しています。相談内容の複雑さ、事務所の所在地、対応方法(対面・オンライン)などにより実際の金額は異なります。
相談形態 | 料金の目安 |
|---|---|
単発の税務相談(30分程度) | 5,000~10,000円程度 |
単発の税務相談(1時間程度) | 10,000~20,000円程度 |
セカンドオピニオン相談(30分~1時間程度) | 10,000~20,000円程度 |
法人決算のみのスポット依頼(顧問契約なし) | 15万円程度から |
※セカンドオピニオン相談については、今回確認できた公開料金例が限られており、参考レンジの一つの目安にとどまります。相談内容や事務所によって金額は変わり得る点にご注意ください。
※法人決算のみのスポット依頼については、今回確認できた公開料金例が限られており、下限額の目安にとどまります。事務所や決算内容の複雑さによって、上限は大きく変わり得る点にご注意ください。
顧問契約を結んだ場合の月額顧問料や決算申告料の全体像は「法人の税理士顧問料相場はいくら?年商別の早見表」、法人決算申告そのものの料金は「法人決算申告を税理士に依頼する費用の目安|内訳と追加料金を解説」もあわせてご確認ください。単発の税務相談は、事務所によって30分単位・1時間単位のいずれかで区切られることが多く、延長分は追加料金となる場合があります。
スポット相談でできること・別料金や対象外になりやすいこと
スポット相談・単発相談の基本的な範囲は、口頭または面談での相談対応です。これに対して、次のような業務は別料金になったり、対象外とされたりすることがあります。
- 申告書・決算書など税務書類の作成
- 個別の税額計算・シミュレーション
- 記帳代行(未整理の資料をもとにした帳簿作成)
- 各種届出書の作成・提出代理
- 税務調査への立会い
- 継続的なフォローアップ(相談後の追加確認など)
「相談だけ」なのか「申告書の作成まで含む」のかによって、料金や作業範囲が大きく変わる点に注意が必要です。相談時間内に結論が出ず、追加で書類作成が必要になった場合は、別途見積りが必要になることもあります。
顧問契約とスポット相談、どちらが向いているか
顧問契約は、月額料金を支払うことで、期中の相談や記帳確認、税務署からの通知への対応などを継続的に依頼できる契約形態です。一方、スポット相談は、特定のタイミングで生じた疑問や課題だけをピンポイントで解決したい場合に向いています。
次のような場合は、スポット相談よりも顧問契約の方が合っていることがあります。
- 相談したい内容が頻繁に発生する、または継続的な記帳確認を依頼したい
- 税務調査や重要な意思決定など、日頃から状況を把握してもらっている税理士に対応してほしい
- 資金繰りや事業計画など、継続的な伴走支援を受けたい
反対に、相談したい内容が単発で完結する、まずは一度専門家の意見を聞いてから顧問契約を検討したい、といった場合はスポット相談が選択肢になります。
依頼前に知っておきたい注意点
- 現在の顧問税理士がいる場合:セカンドオピニオンとして別の税理士に相談すること自体を禁止する法令上の規定は確認できていませんが、相談内容によっては顧問税理士との情報共有や、対応方針の食い違いが生じる可能性があります。相談前に、顧問税理士に伝える範囲・伝えないでほしい範囲を整理しておくと安心です。
- 繁忙期の対応可否:確定申告期・決算期など事務所の繁忙期は、新規のスポット相談を断られることや、対応までに時間がかかることがあります。
- 初回相談との違い:無料の初回相談を設けている事務所もありますが、内容の深さや時間には限りがあることが多く、踏み込んだ相談は有料のスポット相談として案内されることがあります。両者の違いは事前に確認しましょう。
- 継続課金型のサービスもある:セカンドオピニオンの中には、都度課金のスポット型だけでなく、月額固定で一定回数まで相談できる継続課金型のサービスを提供する事務所もあります。料金体系が異なるため、単発で利用したいのか、継続的に利用したいのかを事前に整理しておくとよいでしょう。
見積り・依頼時に確認したい事項
- 相談時間の区切り方(30分単位・1時間単位など)と、時間を超えた場合の追加料金
- 表示金額が税込か税抜か
- 相談のみか、申告書・書類の作成まで含むか
- 相談方法(対面・オンライン・電話)による料金の違い
- 相談内容の記録・議事メモの有無
- 相談後、追加で依頼したい場合の料金体系(都度課金か、顧問契約への切り替えか)
見積りを比較するときの考え方は「税理士の見積り比較で見るべき3つのポイント」でも解説しています。あわせてご確認ください。
よくある質問
スポット相談と、確定申告のスポット依頼はどう違いますか
確定申告のスポット依頼は、個人事業主・フリーランスの所得税確定申告について、申告書の作成・提出代理までを単発で依頼する方法です。本記事で扱うスポット相談・単発相談は、法人決算のみの依頼や、申告をともなわない期中の相談、セカンドオピニオンなど、確定申告以外の場面を中心に扱っています。
顧問税理士がいる状態でも、別の税理士にスポット相談できますか
セカンドオピニオンとして相談すること自体は可能です。ただし、情報共有の範囲や、顧問税理士との対応方針の違いには配慮が必要です。相談前に、どこまでの情報を共有してよいか整理しておくとよいでしょう。
単発相談だけで法人の決算・申告まで依頼できますか
事務所によります。相談のみを受け付ける事務所と、決算・申告書作成まで一括してスポットで依頼できる事務所があり、料金も大きく異なります。依頼したい範囲を明確にした上で見積りを確認しましょう。
相談時間はどのように区切られますか
30分単位・1時間単位で区切る事務所が多く、時間を超えた場合は延長料金が発生することがあります。予約時に、想定される相談時間の目安を伝えておくとスムーズです。
スポット相談は誰でも受けられますか
事務所によって、法人・個人事業主のどちらに対応しているか、対応可能な相談内容の範囲が異なります。依頼前に、自分の状況に対応可能かどうかを確認しましょう。
まとめ
税理士へのスポット相談・単発相談には、確定申告のスポット依頼のほかに、法人決算のみのスポット依頼、期中の単発税務相談、セカンドオピニオン相談などの形態があります。料金は相談時間や依頼する業務の範囲によって変わるため、相談のみか書類作成まで含むか、税込・税抜のどちらかを見積り時に確認することが重要です。
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※本記事は一般的な参考情報を提供するものであり、個別の税務相談、税額計算、特定の税理士事務所の料金評価を行うものではありません。実際の依頼にあたっては、各事務所の見積りについて、税込・税抜の別、業務範囲、追加料金の条件をご確認ください。
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